Webサイトの入口はどこなのか?
Webサイトでユーザーが最初に目にするページとは?
「御社のWebサイトの入口はどこですか?」と聞くと、多くの企業Web担当者はWebサイトの「トップ(ホーム)ページ」と回答があります。しかし、実際にユーザーが情報を探してWebサイトに辿り着いた時に、必ず「トップページ」にアクセスしているでしょうか?
「Webサイトで情報を探したい」と思い立った時に、多くのユーザーは「Yahoo!」や「Google」といった「検索エンジン」からサイトを探します。気になるキーワードを入力すれば、それに関連するページが瞬時にリストされます。そこから選んだリンクをクリックして、最初に目にするページがユーザーにとっての「入口」になります。そのページはWebサイトのトップページとは限りません。
アクセス解析ツールで自社Webサイトの「ランディングページ」を確認してみてください。それがユーザーが最初に目にしたページのランキングです。トップページが多いものの、流入の全てでは無いことがわかります。そして、実に沢山のページから流入していることに気付くと思います。
仮にユーザーの70%がホームから流入していたとしても、残りの30%はトップページ以外の下階層のページから流入していることになります。ですから、Webサイトのトップページをいかに美しく機能的に作っていても、ユーザーにとっての入口ページの出来が悪ければ、すぐに立ち去ってしまうのです。
ユーザーはページを開いた瞬間、自分にとって必要な情報がありそうなサイトなのか、不要なサイトなのかを判断します。その時間は約3秒とも言われます。そこで「違う」と判断されてしまったら、すぐに別のサイトに行ってしまいます。いわゆる「直帰」のユーザーです。
Webサイトは、全てのページが入口であるべき
Webサイトのトップページからアクセスするのはどのような場合でしょうか?それは「社名」や、固有の「ブランド名」をキーワードとして検索した時です。間違いなく御社のページは検索結果の一番上に表示されるでしょう。そして、よほど世間で名の知れた企業でない限り、社名で検索するのは、既に取引のある顧客や取引先です。あとは競合企業の社員が偵察にきたのかもしれません。
とにかくトップページから流入するのは、御社をよく知っているユーザーと考えて間違いありません。Webサイトのトップページは企業の顔として重要なことは否定しませんが、あくまでも、御社をよく知っているユーザーが使うページとして割り切って考えるべきです。
それに対して、トップページ以外から流入する条件を考えてみましょう。社名、サービス名、ブランド名以外のキーワードで探す場合です。どんなキーワードだと思いますか?それはユーザーの「ニーズ」につながるキーワードです。Webサイトで情報を探すきっかけになるのは、ユーザーが、わからないことがあるので知りたい、何か困っていることがあって、その解決のヒントを得たい、などといったユーザーニーズです。
目的意識の強いユーザーほど、知りたいことを表す具体的なキーワードで検索します。すると、キーワードにマッチした情報が掲載されている下階層のページが結果として表示されます。例えば、製品の一覧ページや、サービス・サポート等の詳細情報ページです。このようなユーザーこそが、潜在的なニーズを持った顧客予備軍なのです。
Webサイトで新しいユーザーを集めるということは、これまであまり接点の無かったユーザーを連れてこなければなりません。それは「社名」や「ブランド」以外のキーワードで集客できるようになるということです。そのためには「ユーザーニーズ」につながるキーワードで検索結果に表示されることが鍵になります。
最近は、トップページよりも下階層からの流入の方が多いのが普通です。これからのWebサイトは、トップページではなく全てのページが入口となって、ユーザーの求める情報へスムーズに誘導できることが必須条件となります。